日本国債の格付け「Aa3」をどう見るか

日本国債格下げで高まるソブリンリスク

米格付け会社ムーディーズーインペスターズーサービスは8月1日、日本国債の格付けを「Aa2」から「Aa3(ダブルAマイナスに相当)」へ1段階引き下げた。首相の頻繁な交代、一貫性のない財政戦略などが、引き下げの理由だ。

 

「Aa3」は中国と同じランクで、大きな債務問題を抱える欧州のイタリアやスペインよりも低い。G7中では最低ランクとなった。ただ、見通しが「弱含み」ではなく「安定的」だったこと、市場が格下げを織り込み済みだったことから、債券市場への影響はほとんど見られなかった。

 

国債の格下げは、国債を多く保有する銀行の格下げにもつながる。ムーディーズは同日、主要メガバンクの格付けも引き下げた。三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行を「Aa2」から「Aa3」に、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行は「Aa3」から「AI」とした。さらに、日本政府は地方財政にも強く関与しており、福岡県、広島県など12の地方自治体の債券格付けも国債と同水準の「Aa3」に引き下げられた。

外国為替市場では、軟調な寄付きとなった欧州株式市場や米国株式先物が底堅く推移したことを受けてリスク回避の巻き戻しが優勢となり、ユーロなどの主要通貨やそのクロス円通貨がじり高基調で推移する序盤となった。途中、独IFO景気指数が予想以上に悪化する内容になったことを嫌気する動きが見られたものの、堅調な株価動向を背景としたリスク回避の巻き戻し姿勢が強く、これら通貨は上下しながらも底堅い値動きを続けた。