日本と米国の金利差をねらった通貨投資

日米金利差と通貨分類で数力月単位で利益を得る

では、個人投資家はどうしたら為替で利益を得ることができるのでしょうか。個人投資家にもわかる指標を使って、短期ではなく、数力月単位での取引をするとよいでしょう。その指標とは、2年物国債の金利です。「米国の長期金利、日本の長期金利」が0.5%を超えそうな気配を感じると、ドルが買われて円を売る可能性が高く、ドル高要因となります。これなら、個人も参考指標として使えるでしょう。

 

そのとき重要なことは、順張りでの投資をすること(図表2)。日本の個人投資家は、逆張りの投資をしがちです。円高に向かってくると買い、円安に向かってくると売ってしまいます。それでは高値で買って安値で売ってしまい、損になります。円安に向かうときに買い、円高に向かうときに売るのです。

 

もう1つ、世界各国を通貨別にグループ分けしておくと役立ちます。日本やスイスのように、世界にお金を貸し出している国は安全国通貨です。経済が堅調で、金利が高いオーストラリアやカナダは資源国通貨。多くの投資資金が流入する、金利水準の高いブラジルや南アフリカなどは新興国通貨です。中国は管理通貨制度であり、為替の取引が行われないためはずしておきます。米国やユーロなど、かつての基軸通貨は、不動産や債権処理など心配が残りますが、先進国通貨に入ります。

 

どんな状況ではどんな通貨が買われ、売られるのかを把握しておくとよいですね。安全吐が高く多額の対外債権を抱える国の通貨は有事の際に買われまto 3月の円高はこれも1つの要因で、買われやすい状況だったといえます。投資行動とは、将来の社会を考えること 為替はボラティリティ(価格のブレ幅)が高い投資対象です。1日に約1円、約1%の値動きがあるとすると、1年で360%の変動の可能性があることになります。個人投資家にとって、このように変動が激しく、大きな損失を被る可能性が高資産だということを把握しないで市場に参加することが一番のリスクです。

 

取引を始めるにあたって、為替相場が変動する仕組みを、今一度考えること、それに投資をしたいかどうか、いつでも損切りができるように、どこまでの損失に耐えられるか、まずは自分なりに勉強し、考えてみましょう。

 

長くマーケットにいれば、経験も増えて投資手法や分析方法、マーケットのくせなど、いろいろ学んで柔軟に反応していくはずです。一方で、それを活かせない人がいるのも事実です。活かせるかどうかは資質の問題。資質とは、利益が出た、損失が出たといった事実を認め、客観的に物事を見つめられる素直さです。素直に自分の投資を見ていれば、実際にマーケットで学んだことを活かしながら、楽しく資産運用を続けていけるでしょう。

 

投資行動は、勉強することが半分、買うという行為が半分だと考えます。今後の社会がどうなっていくのかを考え、自分の考えをまとめ始めたとき、すでに投資行動は始まっています。周囲の動きにつられることなく、自分の資産状況と照らし合わせて投資をするかどうかを決めてください。人間の心は合理的ではありません。様々な要因によって投資行動を惑わされないよう、リスク分析によって、自らの意思を持った投資行動をとることが大切です。

外国為替市場では、軟調な寄付きとなった欧州株式市場や米国株式先物が底堅く推移したことを受けてリスク回避の巻き戻しが優勢となり、ユーロなどの主要通貨やそのクロス円通貨がじり高基調で推移する序盤となった。途中、独IFO景気指数が予想以上に悪化する内容になったことを嫌気する動きが見られたものの、堅調な株価動向を背景としたリスク回避の巻き戻し姿勢が強く、これら通貨は上下しながらも底堅い値動きを続けた。